大きく相場が動いた後はV字反転?それとも持ち合い?テクニカルな視点とファンダメンタルな視点をもとう。

Photo by NeONBRAND on Unsplash投資・トレード
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持ち合い相場の見方

相場は大きく動くと、どこかでとまるわけなのですが、特に下落相場では
・V字回復する
・しばらく底を這う
・結局もう一段下を目指す
といったシナリオが考えられます。少なくともそのすべてをいったん考慮する必要があります。そのうえでどのシナリオが濃厚かということを確率的に判断していくことになります。

本格的な上昇相場にいる場合、「buy the dip(押し目買いをせよ)」という言葉があり、イベントによる下落は天の恵みでそこですばやく買いをいれることが投資の秘訣とされています。確かにある局面においてはそれが正しいです。
しかし、本格的な下落局面では、いろいろなシナリオを考えていく必要があります。

2020年2月~3月のS&P500は、コロナウイルスによる感染拡大を受けて大幅下落相場となりました。しかし、3月20日ごろよりいったん下落トレンドをブレイクして底打ちを見せました。
そうなると、buy the dipの投資行動とFOMO(fear of missing out)のムードに、ショートカバーがあわさりかなり大きな反発となります。
もちろん、短期トレード的にはリバウンドの好機でありますので、それを狙うのはひとつではあります。
でも、そこからV字回復を予想するようなポジションをとってしまう前に考えることがあります。

私はブレイク直後のタイミングにて既に、リバウンド後は早々に持ち合いになるであろうことは予見していました。

結局は2500前後のボリュームゾーンに吸い寄せられるように徐々にトライアングル化してきました。

画像1:下落トレンド後に持ち合い相場を形成しはじめた場面

ここでは、大きく相場が動いた後に持ち合いに至るまでの視点の持ち方について解説していきます。

テクニカルな視点

まず上昇するの対極は何でしょうか?下落するでしょうか?
私はテクニカル的に見る場合、まずは、静と動を対極としてとらえるのが一番重要だと思っています。
つまり、上昇するの対極は上昇しないです。
どちらかというと投資家というよりトレーダー経験から身に付いた考え方であります。

相場というのは動き続けるためには、その方向への需要が満たされ続ける必要があります。または、反対方向への需要が極端に少ないといったアンバランスさが求められます。
長期の上昇相場というのは一般に売り需要に比べて買い需要が圧倒的に多いというよりは、売りへの需要が極端に少ないことによる消極的アンバランスさによって、小さなボラティリティでじわじわとあがっていくパターンが主流です。
買いについては、自社株買いであったり一定の安定したニーズがあるので枯渇することはまずありませんが、上昇トレンドにおいて、売りポジションを極力持ちたくない心理が働くため、売り手がポジションを押し付けあいます。
上記の相場でのリバウンドの後はそのような局面が期待できましたか?

一方、さらなる下落についての可能性について検討します。一般に、相場というのはいったん底をつき売りポジションの解消がはじまると、ショートカバーといって、早く売りポジションを手放したいという力学がさらに加速していきます。これが一定程度落ち着くまではもう一度売りポジションに対する需要が膨らむことはありません。さらに、先物相場は3,6,9、12月の第三金曜日にSQといわれるポジションの決済日を迎えます。SQまでは投機筋もポジションを積み上げていくのですが、SQを境にいったんポジションが解消されてしまいますので、次のSQまではどちらを目指していけばよいかの様子見がはじまります。

さらに、売り・買い両方にいえることですが、3,6,9,12月というのは、先物に限らず四半期の終わりとなりますので、企業決算を迎え、その後の決算発表も見据える時期となります。この結果を見ながら相場は新しい方向性を探り出す時期です。

こういった時期的材料が重なると相場は妥当なところで様子見しようとします。画像1を再度見てもらえればわかりますが、大体2500前後をその妥当なラインとして定めてそれに吸い寄せられるように収束した形となります。

一般にペナント(大きくなってくるとシンメトリカルトライアングルとも)はこのように様子見によっていったん相場が停滞したときに、妥当な水準を探るうちに出来上がる幾何学図形となります。

ファンダメンタルズ視点

テクニカル視点のほうで、売り需要が極端に少ないときに上昇相場となりやすいと言いましたが、それは単純にムードであったりしっかりとしたトレンドラインであったりという、上がるから上がるという既定路線ができあがったときにも起きるものです。実際、世界中でコロナウイルスが流行りだした2020年1~2月においても、米国には到達していなかったため、S&P500は上がり続けていました。FRBが緩和政策をとっていることもあり、売りポジションを持ちたくない相場だったからです。

一方その後の米国において次々と感染者が増え歯止めがきかない状況、さらにはこれから失業者数などの悪化した経済指標が出続ける見込み、しかもそういった経済状況が長期化する恐れ。これは潜在的な売り需要を喚起し続けるには十分です。(1年後に未来に相場を見返したときにこの想定が正しいかどうかは別として、この時点では蓋然性のある想定です)

相場を本当に動かすのは、長期にポジションをとる大口投資家ですので、長期での懸念が高まっている状況では、長期投資家ができるだけ高値で買いポジションを処分したいという継続的な売り需要があります。
これが、リバウンドしたからといって買いへの傾きが継続しないとみた一番の理由です。
一時的な猛烈な買い意欲だけでは相場は動かないのです。そういうときにはFOMOに突き動かされた一部の投資家が買って終わりです。

まとめ

値動きについて考える上で少しは参考になりましたでしょうか。
需給を読むということが、短期トレードのための反射神経的な能力と思われがちですが、意外と長期的な視点にも通じる本質的なものです。短期的な需給を読めることは、長期的な需給を読むことにつながります。


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