ボラティリティをとらえることは相場をとらえること~基本的なことからもう一度

Photo by Lifeofmikey on Unsplashテクニカル分析
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この記事ではボラティリティとは何か?というテーマについて、過去に書いたblogやnoteの内容を整理して書き直しています。

この記事で読者が得られるかもしれない情報
・ボラティリティの本質を理解する
・ボラティリティの尺度の置き方を理解する
・チャート分析への応用力を高める

ボラティリティをとらえることは相場をとらえること

他の記事でも繰り返し述べていますが、ボラティリティというのは、相場を見ていく上に非常に重要な要素です。
まずは、ボラティリティの定義から見直していきましょう。

ボラティリティの定義

ボラティリティの定義は何か?
wikipediaをみると、「価格の対数差分の標準偏差」となっています。
しかし、チャートなどをみていくときに気づくは人は気づくと思うのですが、時間軸のとりかたによって全く違った結果となります。価格は時間に対応した離散値となっていますので、どの時間軸で値をとっていくかでかわります。
何を言ってるのかわからない方のために図示しながら説明します。(定義における「対数」の部分は話が複雑になるので省略して進めます。)
例えば以下のような1時間単位の価格表を想定します。

1時間ごとの価格表 (拙著 https://note.com/picassoman1  の過去記事より転載)
1時間ごとの価格表をグラフ化したもの (拙著 https://note.com/picassoman1  の過去記事より転載)

この場合1時間ごとの変化の標準偏差を出すと7.56となります。
しかし、4時間ごとの変化で標準偏差を出すと0になってしまいます。(4時間ごとに同じ場所にもどっている。)
どの時間軸をとるかでボラティリティは大きくかわってしまいます。

余談ですが、ある二国間の国境線の長さをはかると隣接するA国とB国の出した長さが全く違っていたという逸話があります。

隣接する2国が国境線の長さをはかったら全然違っていた (拙著 https://note.com/picassoman1  の過去記事より転載)

A国は細かい測量間隔で赤の線で長さをはかっていたのですが、B国はもう少し測量点の間隔を広げて青の線ではかっていたのです。海岸線をどこまで細かく見てもやはり複雑な図形を描き続けるといった自然現象にフラクタルという概念が名付けられています。国境線でもこのような現象が起こります。そしてボラティリティでも同様です。

市場におけるもっとも細かい単位はティックですから、ティックですべての動きをとらえればいいと考える人もいるかもしれませんが、結局は何往復もしても、俯瞰してみるとたいして動いていないということがあるわけです。
結局、測定者が目的に応じて、妥当な時間軸でみていく必要があります。

チャートをみるときの視点

チャート上では、ボラティリティはどのようにあらわされるかというと、 (値動き/時間) となりグラフの傾きであらわされます。トレンド角度とも類似の概念です。

チャート上のボラティリティ表現は角度であらわされる 拙著 https://note.com/picassoman1  の過去記事より転載

上記では0~6時、6~12時では、1時間単位のボラティリティは一定しています。
ただし前者は途中で向きがかわっており、後者は一定の向きをとっています。
その結果より大きな時間軸例えば4時間単位でみていくと前半と後半で全く違う結果が得られます。
視点をおいた時間軸での「方向の継続性」によりボラティリティが大きく変わるといえます。

短期ボラティリティと長期ボラティリティ

実際にチャートを見ていく上では、時間軸のとらえかたによってボラティリティの意味が全く逆の意味をもつことがあります。例えば以下のチャートをご覧ください。

短期と長期のボラティリティ

青はある一定日数で見たときのボラティリティを示したものです。一方赤はそのチャンネル内での波を表したボラティリティです。
前者を長期ボラティリティ、後者を短期ボラティリティと呼ぶことにします。
これはあくまで相対的なものであり、視点となる時間軸によって定まってくるものです。
投資・トレードをする上でもどちらのボラティリティを狙ってエントリーしているのかということをはっきりさせる必要があります。
また、一方を狙ったときに他方がどのような影響を及ぼすかも考えておく必要があります。

ボラティリティとチャートパターン

上記でいう短期ボラティリティは、チャートパターンを形成する要因となります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

まとめ

ボラティリティというものに対する理解が少し深まったでしょうか。
ボラティリティというと荒れ相場でのvix指数を連想する人が多いと思います。
それも間違いではないですが、普段のチャートでも重要な意味をもっていることを理解すると、より相場をとらえやすくなると思います。

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