サーキットブレーカーとは?(米国株)発動条件と値幅制限を詳しく調べてみたよ

Vinson Tan ( 楊 祖 武 )によるPixabayからの画像S&P500
Vinson Tan ( 楊 祖 武 )によるPixabayからの画像

2020年3月にS&P500の先物および現物指数にてサーキットブレーカーと呼ばれる現象が発生しました。大まかなことはSNSなどで伝わっていますが、正確性に欠けていたため、トレードをする方用に細かい情報を提供したいと思い記事にまとめました。

サーキットブレーカーとは?

サーキットブレーカーとは値幅制限のことです。米国では、現物市場については、Market-Wide Circuit Breakers、先物市場については、単純にPrice Limits と呼びます。
米国株式市場と先物市場では時間帯が重なるところは連動しつつ、一定割合の変動で値幅制限を発生させそれ以上の変動を抑えます。
なお、以下に記す時間は東部時間(NY時間)です。

時間帯ごとの値幅制限

NYオープン中 ①9:30~15:25 ②15:25~16:00

この時間帯は、先物とNY株式市場が連動して値幅制限しています。
前日終値を基準に7%,13%,20%の下落制限が適用されます。
【現物市場】
①の時間帯では、7%下落したら15分休止、その後13%下落したらまた15分休止します。
②の時間帯では休止しません。
また①、②にかかわらず、20%の下落ではその日の売買は中止されます。
【先物市場】
細かいルールがありますが基本的に現物市場のルールに従うという認識で大丈夫です。

NYクローズ後 16:00~17:00

NY株式市場がクローズした後、先物だけが最後の取引を行います。
その日のNY終値から5%までか、NY場中の高値の20%下落までの値幅の小さいほうを制限として採用します。

グローベックスタイム  18:00~9:30

アメリカ市場が終了して1時間後の、アジアなど世界中が順次が動き出す時間です。
この時間帯の先物は上下5%が値幅制限となります。
上下に制限があるのはこの時間帯だけということです。
注意すべきは基準が16:00のNY株の終値になるということです。17:00の先物の終値ではありません。

2020年3月サーキットブレーカーが発動した経緯

ファンダメンタルズ的な原因は、コロナウイルスによる株式市場バブルの崩壊です。
2020年2月まで、FEDによる大規模な緩和政策がとられており、市場はバブル的な様相を示していました。そんなおりに中国から発生した新型コロナウイルスが世界中に広がり始め、最初は米国株式市場も黙殺していたのですが、いよいよ米国にも上陸しだしたことにより大混乱となり下落が開始しました。
最初は、ボラティリティがそれほど大きくなかったのですが、徐々に拡大していき、ついには一日に5%を超える値動きが発生することになりサーキットブレーカーが発動しました。
そのときの値幅の拡大をATR(Average True Range 平均値幅)として示したのが下記です。うなぎ上りに上昇しているのがわかります。

S&P500のボラティリティが上昇するにつれて、ATRが拡大しているのがわかる

まとめ

サーキットブレーカーが発動するような相場では、そもそもかなりボラティリティが高まっていますから、不用意に手を出さないほうが無難です。株をもっている場合はサーキットブレーカーが発動するよりもっと早い時期に処分しておきたいですね。

参考資料

株式市場の値幅制限
https://www.nyse.com/publicdocs/nyse/markets/nyse/rule-filings/sec-approvals/2019/(SR-NYSE-2019-51)%2034-87016.pdf

先物市場の値幅制限
https://www.cmegroup.com/trading/price-limits.html

S&P500先物の値幅制限
https://www.cmegroup.com/trading/equity-index/faq-sp-500-price-limits.html

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