世界一わかりやすく誤解を解くレバレッジETFの値動きの仕組み~「要は2倍動くんでしょ?」⇒アウト!!

S&P500

こんにちわ。
世の中には普通のETFのほかにレバレッジETFというものがあります。
もともと私はあまり興味がなくて、その理由としては、CFDなど他のレバレッジ商品があったからです。
しかし、先日twitterのフォロワーさんから「暴落の後でレバレッジETFを買うのはどうか?」という質問を頂き、レバレッジETFというものを調べるきっかけとなりました。

そのときは上記とだけ説明しておいたのですが、その後もいろいろ調べていくうちに、普通のETFともCFDとも違う特殊な商品であることがわかってきました。


この記事では、「2倍レバレッジETFなら上がるときは2倍という短絡的な誤解をとくとともに、ネット上で散見される「レバレッジETFには減価がある」「いや、ない!という不毛な論争を終結させることを使命として作成されました。

レバレッジETFの値動きの仕組み

まず、レバレッジETFの仕組みを説明するのに、もっとも保有資産の大きい ProShares Ultra S&P 500 ETF (SSO)を元に説明します。 
SSOはS&P500の指数に対して二倍のレバレッジをかけられるETFです。
このタイプのETFの特徴は下記のようになります。

毎日資産の2倍のレバで再構成される
複利である


単にレバレッジがかかるだけであればCFDと一緒であり、CFDであれば2倍でポジションをたて1年間はそのまま保持してから決済といったことができ、それであればその間は2倍価格が変動するというのは正しいです。
しかし、ETFというのは、だれか一人の都合にあわせてポジションの開始日と終了日を決められるわけではありません。そういった事情もあって、毎日リバランスして複利にするという形をとらざるを得ない事情があると推察します。しかし、これこそがレバレッジETFの最大の特徴であり値動きに影響してきます。

指数が変動した際の値動きについて

上記をふまえてSPXの三日間の動きに対して、普通ETFと2倍レバレッジETFの保有資産がそれぞれどのように変動するかをまとめました。なお、わかりやすいようにSPXは初日のプライスを100ドルとして、ETFも初日の保有資産をそれぞれ100ドルとしました。

なお、先にネタばらししてしまうと、一応普通ETFという項目を設けたものの、実際はSPXと変動は変わりません。これは、複利だろうが、単利だろうが一緒です。レバレッジがなければ複利の意味はありません。引けで決済して寄りで入りなおしていることをイメージすればわかると思います。

上昇トレンドの場合

上昇トレンドでのSPXの変動に合わせた普通ETF,2倍ETFの保有資産の変化

順当に10%ずつ上がっていった場合です。これはわかりやすいと思います。レバETFがもっとも本領を発揮するケースです。二日目に120ドルに資産が増えておりそれにまた2倍レバレッジをかけて144ドルになります。

下降トレンドの場合

下降トレンドでのSPXの変動に合わせた普通ETF,2倍ETFの保有資産の変化

二日連続でー10%となった場合です。これもわかりやすいと思います。レバETFは二日目に80ドルに減りましたがその減ったものに対して20%さらに下落します。

もみあい相場の場合

もみあい相場でのSPXの変動に合わせた普通ETF,2倍ETFの保有資産の変化

さて、こっからが面白くなってきます。SPXが10%上がり10%下がった場合です。この場合は同じ比率で上下したにも関わらず三日目のSPXは初日と比べてマイナス圏にいます。当然普通ETFもです。これは尺度の取り方の問題であり数字のマジックです。複利とは直接関係がありません。なお、下がってから上がるとしても、100ドル⇒90ドル⇒99ドルとなるのは暗算でわかると思います。
このとき2倍ETFはいっそう大きな影響を受けて三日目には資産が96ドルとなっています。

もみあいの場合(定額)

もみあい相場(定額)でのSPXの変動に合わせた普通ETF,2倍ETFの保有資産の変化 1
もみあい相場(定額)でのSPXの変動に合わせた普通ETF,2倍ETFの保有資産の変化 2

最後にもみあい相場にて、定率で動くのではなく定額で動く、すなわちSPXが初日の値に戻ってくる場合の、ETFの資産変動についてです。この場合は当然ながら普通ETFも資産が100ドルに戻ります。
それにもかかわらず、2倍ETFは最終的に98.38ドル、97.78ドルと資産を減らしてしまいます。
これがよく言われるレバレッジETFの「減価」というものです。
つまりは、原資産が原点に戻る場合にも、レバレッジETFでは減価が起きてしまうのです。

まとめ

あまり長々と語らなくても上記だけで概ねレバレッジETFの価格変動の仕組みの基本的な部分は説明できたと思います。
また、レバレッジETFは、トレンドになると複利を生かして、指数関数的に増えていく性質があるものの、もみあいが続くと、結果的に同じ水準にとどまっていても、資産が減ってしまうことを理解できたかと思います。また、言うまでもないですが、下落時には大きな含み損を抱えるリスクがあります。
くれぐれも買うタイミングには注意する必要がありそうです。

コメント