長期では上がり続けるダウ、S&P500
ダウ平均は歴史的に1000倍になっている

ダウは、1884年にはその前身が公開されており、1896年には最安値の28ドル台をつけますが、その後何度かの大暴落を経験しながらも伸び続け現在30000ドル近くまで伸びています。なんと1世紀あまりで1000倍になっています。
S&P500は、算出をはじめたのが1950年代だったため比較的新しいです。1957年に40ドル程度だったものが現在3000ドルを超える水準にまで伸びています。
21世紀以降も日欧を突き放している
21世紀におけるダウ、S&P500の値動きを日本、ヨーロッパの株価指数と比較してもやはり注目すべきものがあります。
まず、日本市場の日経平均の先物です。

21世紀にはいるとハイテクバブルの崩壊、リーマンショックなどでダメージを受けようやく本格的に株価が伸びてきたのは2013年以降からです。
次に欧州市場のユーロストックス50の先物です。

実は日本市場よりもひどくリーマンショック以降も欧州危機などを経験しており本格的な回復が遅れています。最近になってようやく上抜けそうな位置にまでたどり着いています。
最後にアメリカ市場 S&P500の先物です。

確かにハイテクバブル崩壊、リーマンショックで同じようにダメージを受けていますがそのあとの伸びのすさまじさは日欧を圧倒しています。両バブルともアメリカが震源地であったのにもかかわらずです。
アメリカの株価指数だけ伸び続ける理由
なぜアメリカの株価指数だけがこれだけ伸び続けるのでしょうか。
理由はいくつかあります。
- 単純にアメリカ経済が好調で企業の競争力も高い
- 投資を呼び込みやすい市場構造
- 指数の組み換えの事情
まず、単純にスーパーパワーであるアメリカという国の強さとイノベーションを起こし続ける経済文化が根底にあることは間違いありません。今ではアメリカの時価総額のトップクラスは巨大IT企業が占めておりそれらは一社で小国の経済規模を超えてしまうほどです。
次に、アメリカの企業がどんどん多国籍化して、拠点を外国に移していくため、国内の産業が空洞化しやすく経常収支が赤字となっていますが、その一方で証券投資としてアメリカ市場に資金が流れこみやすい構造があります。
最後にS&P500にしてもダウにしても積極的に構成銘柄の組み換えを行っており常に強力で伸びる余地のある企業が組みいられるようになっています。そのため、アメリカという国自体がよほど衰退することでもないかぎり上がり続ける仕組みとなっています。
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